なんで展示会で動いているロボットはあんなに格好いいんだろう・・・。
こんな悩みを解決します。
目次
産業用ロボットティーチングのコツ【補間の理解】
A地点からB地点に移動する時の方法を一般に補間と呼びます。
補間には種類があり動作一つ一つ設定していかなければなりません。
その設定一つでロボットが思わぬ動作をすることもありますので、慎重に設定していきましょう。
また、テスト運転を忘れずに行って下さい。
主に使うものは2種類ですが、溶接ロボットや塗装ロボットは種類を多く使ってティーチング
しなければいけない場面も出てきます。
今回は2種類紹介します。
リンク補間
リンク補間とは簡単に説明するとロボットが動きやすいようモーターが回転し、目的の地点まで
軌跡にこだわらない区間で移動します。
一番使う補間ではありますが気を付ける点があります。
障害物に気をつけてください。
軌跡にこだわらないとはつまり、動かさないとどう動くか分からないという事です。
特に姿勢が変わる時に注意しましょう。
サイクルタイムの向上でも役立つ補間ではありますが、一番注意が必要な補間でもあります。
また速度表記は%になっていますのでこれも動かしてみないとどの位早いかが分かりにくいです。
必ず低速から始めてください。
直線補間
直線補間でティーチングした位置までを直線で移動する。
分かりやすく言うと制御点は直交ロボットの動きになるという事です。
制御点は、という事でロボットは直交座標で動かすときと同じく全ての軸が同時に動きます。
アームと障害物の干渉に気をつけて下さい。
速度表記は㎜/secなので分かりやすいですがテスト運転は必ず行って下さい。
産業用ロボットティーチングのコツ【格好良さ】
格好良さは人によって様々な見解がありそうですが、筆者の経験で紹介します。
リンク補間多めのティーチング
結論から言うとリンク補間多めでティーチングすると筆者の感覚ですが格好良くなります。
コツはなるべく位置命令の数を減らすこと。
プログラム行数も減り、格好いい動きになります。
位置決めレベルをしっかり設定する
位置決めレベルとは登録したポイントで必ず止まるか、どの位登録点から離れてもいいかのレベルを設定してあげる事です。
加減速を意識して、止まるところはしっかり止まるようにしましょう。
ちなみに筆者はほとんどのポイントに位置決めレベルを設定しています。
もちろん周りに障害物等あり、目標地点まで一発でとはなかなか難しいです。
その場合の回避方法を紹介します。
- ティーチング時にリンク補間で目標地点を目指します。
- 障害物に近づいたら直交座標で少しよけた所に、リンク補間で 位置命令をいれます。
- 最後に登録点を教示します。
これで直線補間で長い距離移動するより、リンク補間で点と点でつないだ方がサイクルタイムも早いです。
産業用ロボットティーチングのコツ【まとめ】
ティーチングは奥が深いですが初心者はこの2つを意識すれば劇的に綺麗にティーチングできます。
移動命令の意味が分かれば意外とすんなり作れますので、意味を理解した上で
ティーチングしていきましょう。
最近はデータ登録だけでティーチレスが話題になっていますが、まだまだティーチングマン不足と言われております。
しっかり覚えて安全なティーチングを目指しましょう。